生涯にわたって歯を美しく健康に保つ5つの方法

子どもの虫歯予防「健康」は親から子どもへの大切な“贈り物”です。お子さんには、健康な歯をずっと維持して生涯にわたり自分自身の歯で健康に生活してもらいたいですよね。では、「一生ものの健康な歯」を手に入れるには、何をすればよいのでしょうか?

こちらでは、末永く健康で美しい歯を維持するために取り組んでいただきたい5つの方法についてご紹介します。

①定期的な予防メインテナンス

“うんち”よりも汚い?! 歯の汚れ

歯肉縁上プラーク(A)は形成菌主にレンサ球菌を中心構成されるが、腸内フローラ形成菌(B)と異なり、常に凝集塊を形成するため細菌密度が高い。
(日本大学歯学部細菌学教室HPより)

上の文章を要約すると、歯の汚れはうんちよりも汚いということです!つまり歯を磨かずにそのまま寝るということは…。
もうお分かりですよね。毎日しっかりと歯磨きをして、清潔にしましょうね。

虫歯予防 子供

どれだけご自宅で熱心に歯ブラシをしていても、歯には食べカスを栄養源として成長し、悪性化して細菌の要塞となるデンタルバイオフィルムが付着していきます。このフィルムは歯ブラシでは決して取り除くことが出来ない上に、一度除去しても約3ヶ月で再び“付着→成熟→組織破壊”のプロセスを繰り返すのです。海外の歯科先進国の取り組みの柱は、このデンタルバイオフィルムを歯科医院で定期的に取り除くことであり、定期メインテナンスが3ヶ月毎に必要な理由はまさにここにあるのです。  
また、定期メインテナンスではデンタルバイオフィルムの除去のみでなく、虫歯や歯周病の有無・磨き残しのチェック・仕上げみがきの方法などの指導を行うとともに、将来的に起こりうる歯のトラブルとその回避方法などもお伝えします。
「歯医者に通い始める時期がわからない」という方もいらっしゃいますが、「乳歯の生え始め(生後6ヶ月)が定期検診の通い始め」です。

②予防処置

歯質を強くするフッ素塗布

子供虫歯になりやすい

表面のエナメル質が薄く、歯質が弱い乳歯を虫歯から守るには、フッ素塗布がおすすめです。フッ素には歯を強くする働きがあり、再石灰化をうながして虫歯菌を抑制してくれるので、虫歯予防に効果を発揮します。フッ素を定期的に塗布してあげることで予防効果を維持できます。
歯科医院で塗るフッ素は、家庭で使用するフッ素の約10倍の濃度(9000ppmF)のものを使用しており、非常に効果的です。

  • フッ素の虫歯予防効果は、歯が生えたての歯に使用したとき最も大きく現れます。
  • 15歳頃までの歯はフッ素の効果がより顕著に現れます。
  • 成人の歯根面の虫歯にも20~30%の予防効果があるという研究報告もあり、フッ素の使用は一生続けるべきといわれています。
溝を埋めるシーラント

幼児 虫歯予防 シーラント

「6歳臼歯」と呼ばれる生えたての奥歯(永久歯)は生涯にわたって歯ならびと噛み合わせの中心となる重要な歯ですが、溝が深く複雑な形をしているので、虫歯になりやすいという特徴があります。この6歳臼歯をはじめとする奥歯の溝をフッ素入りの樹脂であらかじめ埋めておく処置が、シーラントです。

③食生活

【食事(ステファン曲線)】

食べ物が入ると、お口の中は酸性に傾き、食事開始3分後に歯は溶け始めます。その後、唾液の作用によりもとの安定した状態(中性)にもどるまでに約40分かかります。そのため、ダラダラ食事をすることは歯に大きなダメージを与えてしまいます。
また、就寝時は唾液の量が少なくなり細菌が繁殖しやすくなるため、寝る前の食事は控えて頂く必要があります。

よく咬んで食べることは、全身の機能を活性化させたり、正しい成長をうながしたりするうえで大変効果的です。しっかり噛むことで得られる8つのメリットは、将来的な全身の健康にも役立つものばかり。食事のときには以下の効用をまとめた標語「ひみこの歯がいーぜ」を意識してみましょう。

噛むことのメリットは「ひみこの歯がいーぜ」と覚えましょう!
子ども 歯
子供の歯並び

④歯並びの改善(小児矯正)

子供 歯並び 矯正

将来、歯並びの不正がおこるかどうかを見極めるには、“6歳時における下顎の前歯の歯並びチェック”が大切です(受け口の場合は3歳から)。 左図の子供のように前歯が重なっている場合には、なるべく早く歯並びの改善が望まれます。というのは、人の顎骨はおおむね10歳で硬くなり始めるため年齢がすすむほど対応が難しくなるからです。 また、体は骨と筋肉がお互いに影響をあたえながら成長するため、乱れた歯並びのままでいることは、乱れた呼吸・乱れた噛み合わせを引き起こし、成長発育に大きな悪影響をもたらすからです。 「お口の中を健康に育てることで子供の全身の健康につなげる」という考え方を、「口腔育成」といいます。歯並びそのものだけでなく、指しゃぶりなどのクセ(態癖といいます)は将来的な歯並びを悪くする原因となり、口腔育成に悪影響を与えるものの一つと考えられています。

口腔育成に悪影響を与える主なクセ
指しゃぶり 頬杖(ほおづえ) 歯ぎしり
爪を噛む 唇を噛む 口呼吸
舌を出す 舌で歯を押す よく噛まない

当院では、矯正装置を用いた小児矯正治療にも対応するとともに、上記のようなクセを原因とする歯並びの乱れの場合はクセを直すことに重点を置いた治療(口腔育成指導)を行います。正しい歯並びに導くことで出っ歯やすきっ歯などの見た目が改善できるだけでなく、虫歯や歯周病を招きにくくする上、体幹を中心に左右対称のバランスの良い顔・身体を獲得することにもつながります。

⑤ ご自宅でのケア

ご自宅での歯ブラシだけでは、取り除くことができない汚れがあり、それをデンタルバイオフィルムといいます。デンタルバイオフィルムは、食べかすの中に細菌が入り込み悪性化します。そして一度取り除いても約3ヶ月で再び付着することが分かっています。歯科医院でクリーニングをすることで、きれいに取り除くことができます。しかしせっかく歯科医院できれいに取り除いても、患者様自身によるご自宅での口腔ケアをしっかりと行わないと、また逆戻りしてしまいます。それでは一時的な対処にしかならず、健康を保つことが難しくなります。
健康は、『医師から与えられるもの』ではなく、『自ら獲得するもの』です。

ご自身の歯、口を一生美しく健康に保つ方法

【歯ブラシの持ち方】

歯や歯ぐきに過度な力がかからないように、ペングリップ(鉛筆持ち)で、毛先から遠くを持ちます。
歯の汚れを落とすのに、力は必要ありません。

【歯の磨き方(イエテボリ法)】

当オフィスでは、①電動歯ブラシ ②手用歯ブラシ ③デンタルフロス(または歯間ブラシ) ④フッ素配合歯磨剤またはフッ素洗口を併用した口腔ケアをおすすめしております。この方法が最も効果的に効率よく、短時間で口腔ケアができるからです。
※口腔ケアに最も適した歯ブラシは、形態が決まっております。 しかし、歯科後進国・日本ではこの歯ブラシは歯科専売として、一般の量販店では販売しておりません。当院では口腔ケアの際に、全ての患者様にこの歯ブラシをご紹介させて頂いております。

【フッ素について】

虫歯予防に効果を発揮するフッ素ですが、大切なことはその使用方法と濃度です。
フッ素は歯のカルシウムを反応して硬い結晶(フルオロアパタイト)を作るため、汚れた歯面にフッ素を塗布しても意味がありません。
また、一部のメディアなどでフッ素の問題点が指摘されることがありますが、適切な濃度を使用していれば心配ありません。フッ素配合歯磨剤を使用する際は、適切な濃度(950ppmF)が明記されていることを確認してください。
※左記は一般的な歯磨き粉のパッケージの例です。

【デンタルフロスの重要性~歯の中で一番汚い場所の清掃~】

【pick up】デンタルフロスで効果的にプラーク除去を

          フロス                        歯間ブラシ

  • もしくは

上の図からも分かるように、細菌は歯と歯の間に入り込んでおり、また奥にいくほど細菌の数は増えていきます。
虫歯も歯周病もほとんどの場合が、この『歯の中で最も汚い場所=歯と歯の間・歯と歯ぐきの境目』 から始まる事をご存知でしょうか。
そしてこの場所を清潔に保つには歯ブラシだけでは不十分で、デンタルフロスによるセルフケアが欠かせません。
1日1回、就寝前にデンタルフロスを使って上手にプラークコントロールしましょう!

当院へご興味持たれた方はこちら

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院内の紹介はオフィシャルサイトをご覧ください。

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